成年後見

司法書士のお仕事〜成年後見とはどのような制度か?

社会生活に参加するということは、「自分で判断する」という自己責任の原則を守ることが求められるということでもあります。

しかし、不測の事態に遭遇したことによって判断力や認知力が低下し、自己責任が求められる場面で充分な判断が出来なくなることも多々あるものです。

そういう場合に対して有意義なのが「成年後見」なのです。

成年後見制度とは?

ミステリー小説などで、若くして莫大な遺産を相続することになった未成年者に後見人が付くという筋書きを目にすることが度々あります。

後見人とは、対象者が社会的責任を背負えると見做される成人になるまで、対象者の意思を尊重しながら社会的責任や判断を肩代わりしていく代理人のことです。

成年後見は、成人に対して後見人を付けるという仕組みのことなのです。
後見人には対象者の家族が選ばれることが多いのですが、司法書士に依頼するケースも増加しています。

成年後見が必要な場合とは?

通常の後見人制度は、社会的経験も少なく未熟な未成年者を信頼できる大人が保護する仕組みですが、社会的経験もそれなりに積んだ成人を後見する成年後見制度を適用しなければならない場合とはどのような物なのでしょうか。

認知症などを患っている場合

老化が進むと脳の働きに影響が出て、認識能力や判断力の低下を伴う認知症が現れやすくなります。
また、アルツハイマー病のように老化と関係なく脳の働きに影響が出る病気もあります。

これらの病気を患っている場合、充分な判断能力がないものと見做され成年後見制度の適用対象となります。

障害者である場合

遺伝などの先天的な理由や事故などの後天的な理由で障害者になってしまう人は少なくありません。

障害者の場合、症状によっては判断能力が成人しても充分でないこともしばしばです。
そのため、成年後見制度を利用して法的な保護を受けることが必要になるのです。

将来のことを考えて自分から依頼する場合

高齢化社会から高齢社会への移行が進みつつある現代では、老後の生活に不安を抱く人も少なくありません。

「今は認識能力もしっかりしていても、いつボケてしまうか判らない」という不安です。

そのため、早期のうちに老後の成年後見を依頼しておく「任意後見制度」を利用する人も少なくないのです。

家族・親族間の争いを避けたい場合

後見人が付けられる場合というのは、大抵は対象者に財産がある場合であるといえます。

そのため、対象者の家族や親族が後見人になると後見人に選ばれなかった家族・親族から妬まれてしまうことも少なくないのです。

このような場合は家庭裁判所を通じて後見人が選ばれる「法定後見制度」を利用して、成年後見を行うのが適切です。

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